貿易

『実務編』貿易とは何?!

Dr. Trade
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こんにちは!本日は”貿易”に関して!なんとな〜く難しそうですが商社出身ドクターが簡単に説明しちゃいます!
記事の目次
  • 貿易って何??
  • 貿易の流れ
  • 絶対に抑えるべき貿易基礎条件

貿易って何??

言葉の定義的では下記の通りなのですがいまいちわかりづらいですよね。

貿易(ぼうえき、英: international trade、英 trade)とは、ある国(またはそれに準ずる地域)と別の国(同)との間で行なわれる商品の売買のことをいう。商品を外国に対して送り出す取引を輸出、外国から導入する取引を輸入という。

wikipedia

簡単に言ってしまえば、①海外からの買い物(=輸入)②海外への売り物(=輸出)③海外から買って海外へ売る(=三国間取引)の3つしかありません。貿易!って聞くと企業っぽい名前がしますが、我々にとっても身近に存在してたりします。

①輸入取引 =海外から買い物をする

②輸出取引 =海外へ売り物をする

③三国間取引=海外から海外へ(①+②のイメージ)

Dr. Trade
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例えば、海外旅行でお土産買って帰ったら輸入だよ。他にも、海外にメッセージカード送ったりもある意味輸出だね。

但し、世の中の製品は基本的に誰かが、既に輸入・輸出をしてくれている事がほとんどですので消費者の我々にとっては貿易となると企業感が出るようになってるんです。実際の所は何をするか分かっていれば、ただ海外で物買って届ける・海外に物を売るだけです。

貿易の流れ

とはいえ、個人が近所のスーパーで物を買う事やフリーマーケットで物を売る事とは圧倒的な違いがあります。それは相手が目の前にいない(=モノが目の前にない)、相手が海外/外国人である事から約束事を丁寧に決める必要があり(=世間では取引条件という)、それを実行するやり方(=世間では貿易実務という)を理解し実行せねばなりません。これを教科書で勉強するとものすごく複雑なのですが、ざっくり言ってしまうと下記になります。

貿易の流れ
  1. メール・電話で相手とコミュニケーションをする
  2. 貿易基本条件を合意する ⭐️超重要!!
  3. 契約書を取り交わす 
  4. 物が出荷される
  5. 相手の港に届く
  6. 輸出通関をする(国際貨物へ切り替わる)
  7. 運ぶ
  8. 自国の港に届く
  9. 輸入通関する(国際貨物→自国の貨物へ切り替わる)
  10. 自身の家・会社・工場へ届く

     +

    お金の話

 

これをもう少し教科書の様にフォーマルに書くと、下記図になるのですが、わかりにくいですよね(笑)

※引用先:JETRO公式サイトhttps://www.jetro.go.jp/theme/export/basic/trading/procedure.html 

上記JETROさんのページにはしっかりと貿易の流れに関する情報が記載されており、まさにその通りなのですが、本ブログでは実戦に即したポイントを説明していきますのでその後、細かい部分を補足いただければと思います。

絶対に抑えるべき貿易基本条件

商社で数々のトレードをこなす中で、改めて最も重要なことは基本条件を外さない事です。これ、めちゃくちゃ簡単ではないか。。。と思うかもしれませんが、貿易業界で起こる事故(損失の発生や訴訟問題)のほとんどが基本条件の合意を疎かにしていたことから発生するものばかりです。

貿易基本条件
  1. 売主 Seller
  2. 買主 Buyer     
  3. 製品 Product
  4. 単価 Price
  5. 数量 Quantity
  6. 納期 Delivery
  7. 荷姿 Packing
  8. 決済 Payment
  9. 期限 Offer validity

これが貿易取引の全てと言っても過言ではありません。別投稿で記載の、貿易実務もこの中でいう④の価格の話の取決めの一つに過ぎません。

Dr. Trade
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たとえば、海外企業が売主の場合(輸入)、特に中国などは良くある手法なんだが、やり取りするのは名刺交換した超有名上場会社だけど、いざ契約するとなると決済専門のグループ会社と契約してくれというのも良くある話でそちらは従業員5名の零細企業だったというのもある。確認しておかないといざという時のリスクになっゃうんだよ

①売主&②買主

▶︎ 契約書を結ぶ相手先は誰なのかという話です。コミュニケーションをしてる人の勤め企業=契約企業であるのが一般的ですが、為念、変更がないか会社の正式名称&住所を確認しておきましょう。

▶︎ 仮に変更があった場合、その会社の素性をまずは調べましょう。海外企業でもネットで検索すれば、出てくるはずです。

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③製品

▶︎ 製品のカタログに記載されているスペック(仕様)を確認する事。物によっては番手やグレードが複数あります。

④価格

▶︎別記事記載の貿易実務を理解した上で、自身が合意した価格には何が含まれているのかを認識しましょう。運賃込み?関税込み?保険込み?普段の買い物と同じで、ポイントは送料込みですか?!保険はついてますか?!に少し羽がついた様な所ですが、これを公式に書くと下記になります。難しいですよね(笑)別記事にて解説します。

引用先:JETRO公式サイト https://www.jetro.go.jp/world/qa/04C-070304.html

⑤数量

▶︎1コンテナに〇〇mt記載 =〇〇mt/FCL (Full Container Loading)

▶︎1コンテナ内に△パレット搭載で□段積み

▶︎1パレット辺り◇袋積載 

パレットが付いてないケースもあるので要注意!荷下ろし大変です!

貨物の中身が液体の場合は数量にブレが出ることもあります。その場合は±5% 20mt/FCLなどにしておきましょう。

⑥納期

▶︎ ここは取引先とも良く確認される点だと思うので、齟齬は起きないでしょう。

⑦荷姿

▶︎ 材質の確認

▶︎ 単位数量当たり重量の確認 〇〇kg/bag 、〇〇kg/ドラム

⑧決済

▶︎ お金をいつ・どのタイミングで支払うかに関してです。種類は大きく4つ下記ございますが、ここ結構リスクある部分なので、別記事参照ください!

  • 前払い送金
  • 後払い送金
  • 銀行保証手形(LC取引)
  • 銀行経由取引(DP/DA)

⑨期限

▶︎ 価格や納期にはOffer期限という時間の制限があります。わかりやすく言うと、○月○日□時までに注文してくれれば、この価格で、この日にお届けしますよ!と言うものです。逆にいえば、これが超えてしまうと、条件が変わってしまいますので注意が必要!

市況品と呼ばれる溶剤なんてものは最短だと価格の設定期間が5時間とかしかないケースも!!間に合わない場合は焦らず急がず、更新してもらった方が安全です。

まずは第一弾として貿易とは何?!という所をザックリ説明しましたが、基本的には売買に関する事なので、我々がよく街中で行う買い物を細か〜く取決めたものに変わりはありません。これが国境を越え、言語が英語に変わると買い物⇨取引⇨トレード⇨Tradingとなり貿易というものに変化します。

それではまた。